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短編集置き場!
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はじめに
らっしゃいませ

こんにちは。
しおり*といいます。 
ここは短編集 詩 などの創作物置き場となっております。
作品はカテゴリーからどうぞ!
ここに乗せてある作品の一部はふみコミュニティにある
金平糖の弾は誰も殺さず」の作品でもあります。
一応、お題も配布中です。


| ⇒その他 | comments(1) |
砂糖、砂糖、佐藤

「ねぇ、私達は20年後もこうやって空見てるかなー」
時間-放課後 場所-学校近くの公園のベンチ。
私と佐藤は何故か二人で帰っている。

佐藤の事は大嫌い。でも、なんでだろう。逃げたいのに佐藤が居るベンチから逃げ出せなかった。
夕暮れに染まった空を見ながら反対側に居る佐藤がゆっくりと喋っていた。
「ゆーちゃんもそう思うでしょ?」
ね、ね?と同意を求めて寄ってくる佐藤。鬱陶しくて押し倒す。
ドサッという音と共にベンチで倒れる佐藤。

私は鞄を持って立ち上がる。

そして倒れている佐藤を横目に「死ね」とだけ言っておいた
一応片手だけ振っておく。

「ゆーちゃーん?」後頭部を抑えながら佐藤が私の名前を呼んでいる。

私はそれを無視して帰る。佐藤はすぐ静かになった。

私はそれなりに友達はいた。クラスで浮いてもいない。

髪は黒髪ロングで背はやや高め。

性格も優しいねとか言われている。成績は普通。運動も普通の高校生。

イジメに参加とか近づこうとかも思わなかった。そんなのは別世界の話だと考えていた。

反対に佐藤は高校に入った時点で浮いていた。
中学校は県外から来たそうだから佐藤の事知っている人なんていなかった。

友達はいなくてクラスで浮いていた。
肩までのショートカット。背は少し低め。顔は色が白くて普通に美人。

黙っていれば普通にモテていたと思う。
そう、黙っていれば。
佐藤は「白砂糖」と呼ばれていた。すごく甘ったるい奴だから。
話すときはのんびりまったり。

そしていつも

「王子様が迎えに来るのー」「林檎を食べればキスできる。」「将来はお姫様になる。」とか言ってる。
妄想話を聞かされたらもう吐き気がする。
現実は甘くない。
想定通り佐藤はいじめられた。「助けて、王子様ー」とか言いながらモップで叩かれていたのを何度か見た。

もったいない人間だ。黙っていれば得する人間なのに
ある日。席替えで佐藤は私の前の席になった。
佐藤を除けば後ろで窓側。いい席だった。

「あ、ゆーちゃんが後ろだぁ!お友達になろうねー」
にこーと緩い笑みを投げかけてくる。

「…なにそのゆーちゃんって。迷惑です」
「可愛いじゃん、ゆーちゃんって。」
それからというもの、私の横には佐藤が付いていた。
ああ、うざい。

そう思いながらその日私は帰宅した。

__次の日。佐藤は居なくなった。

詳しくは知らないが、佐藤の部屋に『出て行きます。さようなら、探さないでね』と書かれた紙が置いてあったらしい。

担任は家庭の事情とかで何にも言わなかったけど、クラスのみんなが知っている。裏サイトに情報がびっしりと書かれていた。

「あー佐藤が居なくなって空気が綺麗だね」
薄気味悪く笑う友達。
「…苦い空気…だね」
私はそう言っておいた。
もう甘くない。

佐藤の話題は2日もたたずに消え去った。
皆他の事に夢中だった。

だけど、私は…

佐藤が心配だった。

それから1週間後。
甘くない佐藤が帰ってきた。

「ただいま。由紀ちゃん。」
甘い笑顔でそう佐藤は言った。

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